近年、「筋膜」という言葉が広く知られるようになり、
筋膜リリースや筋膜整体という施術名を目にする機会が増えています。
しかし、この2つの違いを正確に理解している方は多くありません。
本記事では、筋膜リリースと筋膜整体の違いについて、専門的な視点から解説します。
◎筋膜リリースとは
一般的に筋膜リリースと呼ばれているものは、
筋肉や筋膜の硬くなった部分を直接刺激する
フォームローラーやボールを使用するセルフケア
マッサージに近い手技で筋膜を伸ばす・緩める
といった方法を指すことが多いです。
・筋膜は筋肉を包み、全身に張り巡らされた組織であり、
長時間の同一姿勢や運動不足、過度な負荷などによって癒着や滑走不全が起こると、
動きの制限や違和感、コリ感が生じます。
筋膜リリースは、
その硬くなった部分を直接緩めることで、血流や可動域を一時的に改善すること
を主な目的としています。
そのため、
施術後すぐに楽になる
可動域が一時的に広がる
といった効果は感じやすい反面、
原因に対するアプローチではないため、症状が戻りやすいという特徴があります。
◎筋膜整体とは
一方、筋膜整体は考え方そのものが異なります。
筋膜は一部だけが独立して存在しているのではなく、
全身で連続性を持ち、互いに影響し合っています。
筋膜整体では、
痛みや不調が出ている部位=原因とは考えない
全身の筋膜のつながり(筋膜ライン)を評価する
姿勢、関節の動き、身体の使い方を総合的に見る
といった視点から身体を評価します。
例えば、肩の痛みであっても
原因が骨盤や股関節、足部の筋膜の緊張にあるケースは少なくありません。
筋膜整体の目的は、
痛みが出る「結果」ではなく「原因」を改善すること
身体のバランスを整え、負担の集中を防ぐこと
症状を繰り返しにくい身体づくりを行うこと
にあります。
筋膜リリースと筋膜整体の違い
項目: 筋膜リリース 筋膜整体
アプローチ: 痛みのある部位を中心に施術 全身のつながりを評価
考え方: 硬い部分を緩める なぜそこに負担がかかるかを分析
目的: 一時的な緩和 根本改善・再発予防
効果の持続: 比較的短い 持続しやすい
対象: セルフケア・補助的ケア 慢性症状・繰り返す不調
どちらを選ぶべきか
筋膜リリースと筋膜整体は、
どちらが良い・悪いというものではありません。
日常のセルフケアや運動後のケア
→ 筋膜リリース
慢性的な肩こり・腰痛・何度も繰り返す不調
→ 筋膜整体
と、目的によって使い分けることが重要です。
まとめ
一時的に症状を和らげることも大切ですが、
「なぜその症状が出ているのか」を見直さなければ、
同じ不調を繰り返してしまう可能性があります。
長年続く痛みや、マッサージを受けても改善しない症状でお悩みの方は、
筋膜のつながりに着目した整体という選択肢も検討してみてください。



























































